池袋での高齢者暴走事故で尊い命が奪われてしまいました。
本当に痛ましい事故ですし、こんなこと二度と起こって欲しくないと思います。
加害者が高齢者だったこともあり再燃してきた「免許返納」問題。
こういった事故が起こるたびにフューチャーされますが本当にそれだけで日本の事故率低下に繋がるのか?
ちょっと考えてみました。
死亡事故率から見る高齢者の危険性
平成28年のデータを見てみましょう。
こちらは平成28年のデータですが、交通死亡事故の件数は75歳以上が突き抜けています。
やはり高齢者の運転は怖い。
判断力の低下や、身体能力の衰え。
視力等の問題も出てきて視野の狭い中運転をされている方もいらっしゃるのでしょう。
死亡事故に繋がる重大な事故を起こしてしまうのも頷けますし、免許返納といった流れになってしまうのも仕方がないのかあと思います。
ただここで注目したいのは、左端のグラフです。
16~24歳の件数が7.2とかなり高い数値を出していることにはあまり触れられません。
これはかなり危険な事だと思います。
交通事故率から見る低年齢層の危険性
こちらは平成29年のデータになります。
死亡事故以外の交通事故の年代別データになります。
もうお分かりだと思いますが、16~19歳、20~29歳の人口層がワンツーフィニッシュを決めてしまっています。
※ペーパードライバーが多い高齢者の分母が多いかもしれませんが・・。
これは高齢者と同じ理由では無く、「故意」に出したスピードや運転技術過信し過ぎた暴走も含まれているかと思います。
高齢者の事故の場合、身体的理由や衰えが原因となっていることが多いので仕組みやシステムで防止することは出来るかと思います。
当然、免許返納もその仕組みのひとつです。
ところが若年層の場合はそうはいかない。
自分自身をアピールするための暴走や、過信、見得やノリで交通違反を起こしてしまう事も多いでしょう。
そんなものをコントロールする事は現代のテクノロジーではとても難しいと思います。
(電柱さんやガードレールさんが駆逐してくれることはありますが・・。)
この事故を覚えておられますか?
無免許運転で集団登校の列に突っ込んだ18歳の少年が起こした事故です。
すでに風化しつつあって、もしかしたら覚えておられる方も少ないかもしれません。
この事故の後に何か仕組みが変わりましたか?何も変わっていません。
この事故を起こした少年は無免許での暴走で悪質で最悪ですが、当時は未成年のため今頃は普通の生活に戻っているかもしれません。
上級階級を叩いている場合でしょうか?
高齢者の事故は、白昼堂々歩道を突破してしまうようなセンセーショナルな事故になってしまう事が多くマスコミにも多くの報道がされます。
ツイッターやSNSで、今回事故を起こしてしまった方を糾弾するような書き込みを見る事も多くありました。
その陰で暴走運転を繰り返してとんでもない事故を起こしかねない若年層が存在することに対してあまりにも鈍感になっているのではないか?
私はそう感じました。
情報の入手方法スリムになりすぎてしまって、簡単に手に入る情報で印象が決まってしまいます。
しかし、マスコミの報道や勝手なイメージ、印象操作などに惑わされて実態を把握しないということはとても怖い事です。
今後増えていく高齢者のケアは当然引き続きやらなくてはいけないことですが、若年層に対しての仕組み作りもやっていくべきだと思います。
事故の無い世の中になる日を願っています。